紅茶はアジアやヨーロッパ、中東でも日常茶飯事に飲まれているお茶です。
紅茶は中国茶の種類として世界中に伝わっています。
イランの人々の紅茶の飲み方は他国から伝わった飲み方に時間をかけてイラン独自の飲み方となりましたが日本で親しまれている紅茶の飲み方とは異なっています。
イランの人々は、どのような飲み方をして紅茶を楽しんでいるのでしょう。飲み方を日本でも楽しむための3つのポイントにつてお伝えします。
1 イランの紅茶の味と香りをあらかじめ知っておく
イランの紅茶を日本でも楽しむためには紅茶の風味を予めにイメージしましょう。
イランの紅茶は日本人が親しんでいる紅茶とどのように違っているのでしょう。
今回は紅茶の一つとして、イランのラーヒージャンで栽培された紅茶ついてお伝えします。
ラーヒージャン はどんなところ?
ラーヒージャーンはイラン北部カスピ海沿岸のギーラン州にあります。
紅茶は19世紀前半から20世紀前半にかけて人々の生活に定着しました。今ではそれを象徴するかのようにラーヒージャン にはティーポットのオブジェがあります。
ラーヒージャンの紅茶の味と香り
ラーヒージャンで栽培されている紅茶の生産は古く、カシェッフ・アルサルタネという外交官がインドから苗を持ち帰ったことがきっかけです。
以来北部のギーラン州とマーザンダラーン州を中心に栽培が盛んになり今では世界第7位の紅茶原産国となっています。
日本ではダージリンやオレンジペコなどティーポットに入れて飲むとコクのある苦味と渋みを感じますが、イランのラーヒージャンは烏龍茶の様な香りと、苦味も渋みもないナチュラルな味です。
(写真はイメージです)
2 サモワールとティーポットからイラン文化を体感する
2つ目のポイントは、イランで紅茶を飲む時に使われているサモワールとティーポットからイラン文化を体感してみましょう。
サモワールとは、お湯を沸かすために伝統的に使われている金属製の容器のことです。イランの人々はその上にティーポットを置き紅茶を入れて保温しています。
サモワールは石油と電気の2種類がありますが、今では電気の方が安全で手軽なので人気があります。
サモワールの中にはお湯が入っていて、下に水道の蛇口のようなお湯を出す場所があります。ティーポットに茶葉を入れてそれをサモワールの上に置いて保温します。
濃い紅茶をサモワールのお湯で薄めて飲むことが一般的です。
ティーポットは手軽な価格で販売されているので、新婚女性は可愛いデザインのティーポットを選ぶことを楽しみにしています。
(実際のサモワールとティーポット)
イランの紅茶を楽しむために日本からでもネットでティーポットを注文することができます。
3 砂糖の味わい方が日本と違うことを楽しむ
3つ目の楽しみ方は、砂糖の味わい方を楽しむことです。
日本では紅茶に砂糖を入れる際、紅茶の中に砂糖を溶かしますが、イランでは先に角砂糖のようなガンドという砂糖を口に含んでから徐々に紅茶を口に入れて砂糖を溶かしながら飲みます。
イランで角砂糖として使用されている砂糖ってどんなの?
ガンド
氷砂糖と角砂糖の間の様な砂糖で紅茶に入れて飲むのではなく、口の中に入れて紅茶と合わせて飲みます。頰の裏や唇の裏側にガンドを挟みながら飲みます。
口に含んでいることで少しずつ溶けていくガンドをすするようにして飲む事で、大人でも子供のような心になって楽しんで飲む事ができます。
日本では紅茶にミルクやレモンを入れて飲む事が一般的ですが、イランに行くとガンドで飲む事が一般的になっています。
ガンドのは角砂糖のようにすぐには溶けずに硬い事が特徴です。
ナバット
イランでは、ナバットというサフランの沢山入ったキャンディーをスプーンのようにかき混ぜて飲む習慣もあります。
イランでは普通にこのナバットが各家庭にあります。
・かき混ぜて段々と甘くなる紅茶を楽しむ
・子供はキャンディーとして舐めて食べる
など、ナバット は自由に楽しむ事が出来ます。
まとめ
イランの紅茶の飲み方を日本で楽しむ3つのポイントについてお伝えしました。
国が違えば飲み方も変わり、イランでは普通の飲み方でも日本では珍しい飲み方です。
紅茶の風味を知りサモワールやティーポットにイランの文化を感じて、ガンドやナバットを用意して味わうとイランの文化に触れた飲み方を楽しむ事ができます。
政治や文化の違いがあっても世界中の人々から紅茶は愛され続けています。
紅茶の飲み方を楽しむ為に参考にして下さい。